急性心筋炎

急性心筋炎とは、心臓の筋肉に炎症が起こり、心臓の動きが悪化して心不全を起こしたり、危険な不整脈を起こす病気です。重症度は様々で軽症例では自分では気付かないうちに発症し、自然軽快することもありますし、劇症型心筋炎と呼ばれる重症例ではショック状態から心停止に至ることもあります。年齢に関係なく子供から大人まで発症する可能性がありますので注意が必要です。この病気は早期発見・早期診断がとにかく大事なのですが、心筋炎を疑ってかからないと見過ごしてしまうことが多いので、それが怖いところです。

1 どんな状況で発症するのか?

一般的には普通のかぜ様症状(悪寒、発熱、頭痛、筋肉痛、全身倦怠感)やおなかの風邪(悪心・嘔吐・下痢などの症状)が先行し、その数時間から数日後に胸・心臓の症状がでてきます。一般的には数日以降に発症することが多く、風邪症状と心臓の症状にタイムラグがあることも一つのポイントです。

2 症状と診断

心臓の症状は、胸の痛み、動悸、息苦しさなどです。重症な例だと酷い倦怠感や冷や汗、意識障害などを伴うこともあります。軽い胸の症状はかぜの後に起こる気管支炎などでもよくある症状ですので、症状だけで心筋炎と診断することはできません。診断のためには心電図や胸のレントゲンを確認してもらうことです。レントゲンで心不全を疑う所見や、心電図で危険な不整脈や心筋傷害を表す所見があれば診断の手がかりになります。心エコーで心臓の動きを確認したり、採血で心筋の傷害を表す心筋トロポニンなどを見て、診断を確定するためには心臓カテーテル検査も必要になります。

3 原因

多くの心筋炎は風邪のウイルス感染後に心臓に炎症が起きることによって起こります。ほとんどの場合は風邪だけで治るのですが、風邪のウイルスが心臓の筋肉で炎症を起こすと心筋炎が発症します。一般に発症するかどうかに風邪自体の程度の強さは関係ありません。軽い風邪の後でも発症することがあります。コクサッキーウイルスをはじめとした多くの風邪ウイルスが原因となり、インフルエンザウイルスやCOVID-19コロナウイルスでも心筋炎の発症が報告されています。また、ウイルス感染以外にも細菌や真菌(カビ類)、自己免疫、薬剤、アレルギー、膠原病などが原因となって発症する場合もあります。そのような原因の場合には先行する風邪症状は必ずしも認められません。

4 経過

心筋炎は気付かないうちに発症し自然に治ってしまう軽症例から、ショック状態となり命に係わる劇症型まで様々な重症度があります。多くの心筋炎は重症例でも数週間のうちに炎症が収まり心臓の動きは回復しますが、一部には炎症が長く続いて、慢性心筋炎から慢性心不全に移行したり、心臓の動きが回復せずに命を落としたり、心臓移植を考えないといけない状況になることもあります。

急性心筋炎

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当院では責任をもって日常管理を引き受け、再び大きな検査や入院加療が必要な際には適切な医療機関にご紹介致します。院長は毎週木曜日午後に、町田市民病院で循環器専門外来を担当しております。