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こんにちは。院長の品川弥人です。心不全でどんな病気かご存知ですか?文字通り心臓の機能が低下する状態なのですが、最近はマスコミやニュースで話題に上ることが多い一方で、どんな病気だかピンとこない方も多いのではないでしょうか。

昨年、日本循環器学会と心不全学会が一般の方にわかりやすく心不全のことを知ってもらうために、病気の定義を「心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です。」と発表しました。我が国の循環器疾患の死亡数は、癌に次いで第2位となっており、心不全による5年生存率は50%と予後についても癌と同程度で、決して良くありません。しかしその事実と心不全の具体的な病態についてはあまり知られていないのが現状です。

 心不全は高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病、喫煙習慣、心臓弁膜症や心筋梗塞などのあらゆる心臓疾患を持っている人が予備軍になります。症状は早歩きや階段を上った際の息切れ、足のむくみ、夜横になって寝ていると息苦しくなる、などが典型的です。気づかないで放置しておくと、ある日突然呼吸困難が起こり、救急搬送となる恐れもあります。診断は胸部レントゲン写真、心臓超音波、採血などで総合的に判断しますが、採血でBNPやNT-proBNPという項目をみれば、簡便に状態がわかります。生活習慣病や心臓疾患でおかかりの方は、かかりつけの先生にチェックしてもらうと良いでしょう。

 日常生活での予防は減塩を基本とした血圧管理が第一です。また、糖尿病や脂質異常症の管理、禁煙などの生活習慣も発症予防にかかわってきます。治療は薬物治療が基本になります。血圧や心臓の負担を調整する薬剤や利尿剤が代表的な薬です。早期発見により適切な治療が可能ですので、疑わしい症状がある方は循環器内科の受診をおすすめします。 
心不全はその進行に生活習慣が大きくかかわってくる病気です。しっかりと管理ができれば多くの場合は良い状態を維持できますが、一方で増悪による入院を繰り返すと命を縮める病気です。是非正しい知識をもって、心不全の予防に努めましょう。

こんにちは!院長の品川弥人です。今日は私の趣味の一つであるマラソンについて話そうと思います。
ランニングを始めてかれこれ15年くらいになりますが、走ることが習慣になったのは7年くらい前でしょうか。きっかけは東日本大震災です。当時ガソリンが品薄になり給油ができなかった時期があり、片道7㎞の大学病院への通勤を自転車に変えたのです。朝型の生活に変えたことをきっかけにランニングも定期的に始めてみることにしました。週2~3回、30分~1時間程度の朝ランです。

 はじめてみると1日が非常に気持ちよく過ごせて、仕事の効率が上がります!体力も付くため、長時間の仕事でも疲れることが少なくなりました。それから最低限週2回くらいのランニング習慣はほぼ途切れることなく現在まで続いてます。フルマラソンも2011年に初挑戦してから、年1回くらいは大会参加を続けています。よくストイックな趣味だね!Mだね!と言われるのですが(笑)、自分では気持ちがいいから続いているだけなのです。

 何が気持ち良いのか、あまり深く考えたことはなかったのですが、先日心理学のセミナーでマラソンにぴったりあてはまる!と思った言葉に出会いました。「五感を開放する」というキーワードです。 五感とは生物がもつ感覚:視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚です。これらをフルに刺激することで人は本来の人らしく、生き生きと日々を送ることができるという趣旨の話でした。マラソン中は移り変わる景色の中で朝の光を浴び、鳥のさえずりと風の音を聞きながら空気の匂いを感じ、筋肉の使いや全身の感覚を意識しながら汗をかきます。走った後の水の味は格別です。まさに五感をフルに味わう感覚なのです! 全身の力を使い切り、汗だくになるのが楽しい! と思うのははやはりMなのでしょうか(笑) 

 運動習慣の持つ人は持たない人に比べて抑うつになりにくく、ストレス頻度が低いというデータもでています。五感を刺激することを意識して生活することは、肉体面、精神面ともに良いようですね(^^)

(写真はいつも走っている鶴見川沿いのサイクリングロードです)